穂希くんの教室に行くと、やっぱりいた。




しかも机にうなだれるようにして寝ている。




私は穂希くんの肩をトントンと叩いて起こした。




「穂希くん、お待たせ。」




「先輩。」




「ごめんね、待たせちゃって。」




「大丈夫です。」




「じ、じゃあ帰ろっか…」




「はい。」




それから何も話さないで学校を出た。




というか、話しかけづらかった。