今日一番の驚いた顔に、クスクス笑って。

「七年も一途に思いあったんだから。
これより相性の良い人なんて、出来ないでしょう。
桜は、俺とずっと一緒に居たいって……思わない?」って。

…………………………狡い。

お付きあいだって、夢のまた夢だったのに。

今度は結婚だよ。

嬉しくない訳がない。

だけど…………………。

「先生は………七年一途にって……言ってたけど。
去年………
お付きあい、されてましたよね?」

おやっ!という顔をした後

「あれは、お姉ちゃんだよ。っていうオチならいいんだけど。
…………………ごめんね。
桜への気持ちを、そろそろ絶ちきらないとヤバイよなぁって思って。
友達に紹介されて、会ってみたんだ。
けど、やっぱり無理で………
その日に断った。
まさかそのピンポイントを、桜に見られてるとは
思わなかったけど。
春人達に『結婚式がラストチャンスだぞ!』と言われてたのに
遅れるし、話しかけても桜は上の空で…………
正直、もうダメだと思ったよ。
今こうして二人でいる奇跡に驚いてる。」

かるいと思った先生は………

やっぱり変わらない先生だった。