私のかみさま

ぱたぱたと忙しなく去っていく足音


……


呼び止めようとするように
とっさに宙に浮いた自分の手

行き場のないそれを静かに下ろす


……気の利いた言葉の
ひとつも言えなかった自分に落胆する


ここ数年
誰かとまともに会話なんてしてなかったし
元々、そんなに話す方でもないから

相手への接し方とか
距離の掴み方が本当に分からない


……どこか悲しそうだった


うまく、そこから気をそらせるような話題や
元気付けられる言葉を言えたら良かったのに


あまりに私はそういうことに不慣れで



……言葉って、本当に難しい