私のかみさま

……
……



「……お店」

「え?」

「お店、手伝ってくれて、ありがとうございます
おばあちゃん、助かってます」


冷や汗を流しながら固まっていると
あの子の方から話を振ってくれた

出てきたのはまた、お礼の言葉


「そんな……私の方こそ…」


今でこそ、ある程度
役に立ててるって実感できてきたけど
まだまだ、おばあさんには面倒をかけてる

お礼を言うのは私の方


「いいえ。充分助かってます
……本当は…
あたしが手伝えればいいんですけど……」

「…」


ドアの隙間から覗く横顔は、少し悲しそうで


……何て言葉をかけたらいいのかわからない


そのまましばらく
何かを考え込むように
あの子はうつ向いて、黙ってしまって


やがて


はっとしたように顔をあげて
わたわたと私に向かって頭を下げる


「す、すみません…失礼します……っ」

「あ……」