…………うん



頑張るよ



変わりたいなら、そうするしかないんだから


どんなに不安でも、怖くても



｢じゃあ、簡単に説明しようかね
こっちに来てくれるかい？｣

｢は、はい……っ｣



……榊がくれた耳飾りに、そっと触れる



弱気になる自分を奮い立たせて


おばあさんの後に続いた




任されたのは榊の言った通り、配達の仕事

代済と言うことで、本当に届けてくるだけ

特別難しい仕事ではなさそう



｢最初はこれを頼もうかね｣


仕事内容の確認を終えると
おばあさんはカウンターの奥から
小さな花束を取り出した

中心にはひまわり

そのひまわりを引き立てるように

名前は分からないけど
淡い色の可愛らしい花達で囲んだ
あったかい色合いの花束だ


お店に入ってきた時、なにか作業してけど
もしかしてこれを作ってたのかな


綺麗にまとめられた花束に見惚れていると


おばあさんは足元から
大きな肩がけのバッグを取り出して
その中に花束をいれた