……本当に、頭が上がらない


榊とすずでは、感じ方は違うけど


すずは、友達

榊は、知人とも友人とも違う

父親や兄、そういうものとも、また違う


あのひとにぴったりと合う言葉が見つからない



そういった言葉で表せないくらい、特別なひと


私を救ってくれたひと




「佐奈」

「ん?」

「明日から
あたしもお店、手伝うことになったの」


少しだけ
不安そうに笑いながら、すずは言った
その言葉に、私は目を瞬かせる


「……もう怖くない?」

「怖い
……でも、あたしも佐奈みたいに頑張りたい」


未だに不安げに揺れる瞳
それでも、そこには強い決意が見えて


……すずも、変わるために


前に進むために、自分から動く事を決めたんだ