……



……
…………榊は



いつも

誰にも


こうなのかな



そのひとが嫌だと思うようなことを言わない
だからと言って口にする言葉が嘘なわけでもなく

本心だと

表情や声、雰囲気から分かってしまう



だからこそ



「…」

「……お前は、本当に感情豊かになったな」



だからこそ嬉しくて

許してもらえた気がして

認めてもらえた気がして



安心して、涙が込み上げてきた




……そう

自分には必要なことだった

他人(ひと)の目や言葉を気にしながらも
捨てることが出来なかった



死ぬためじゃなくて



生きるために