ことほぎのきみへ

「え、悟君好きになっちゃったの?」


近くの海の家で借りたパラソルの下
レジャーシートの上に座って
私とゆうりは休んでいた

そこに浜辺で
皆とビーチバレーをしていた亜季が
休憩しに戻ってきた

事のあらましを話すと
少し驚いたように目を瞬かせた


「…わ、わかんない…
ただ心臓のばくばくが止まんない…」


「はぁー…完璧恋だねぇ
でも意外、ゆーちゃんなら
つゆくんの方好きになると思ってたから」


「…うん。最初気になってたのは
つゆき先輩だったんだけど
何かあんな風に言われて
急に悟先輩が男の人に見えて」


「皆最初は油断するんだよ~
悟君、あんな外見だから」


「でもね、意外と積極的だし
女の子褒めるの上手だし
なんだかんだ頼りになるし、ああ見えて優しいし
ギャップにやられる子多いんだよ~」


まなぶ先輩を通して
亜季は悟先輩やつゆき先輩と交流がある

仲もそれなりに良いみたいだから、色々知ってる


「とりあえずもっと話してみれば?」

「無理。普通に話す自信ない」

「いいんじゃない?
意識してますってアピールしちゃえば
悟君、変なところで鈍いし
ちょうどいいかもよ」

「…でも」

「も~あのやる気はどこに行ったの!」