ことほぎのきみへ

会いたいって思っていたけど
文化祭が終わってから、色々やることが重なって
中々ひさとさんの所へ行けなくて

でも、ようやく
わたわたが落ち着いて


「会いに行ける…のに……」


なんだか朝から体が重くて

学校にいる間は少し頭が痛い程度だったけど


…………熱い……


今は頭の痛みの他に、体の火照りを感じる


「……嫌な…予感……」


ふらふらと足取りもおぼつかなくなって
傍の電柱に寄りかかる


……この感覚には覚えがある


寝込むときの前兆症状


ずっと文化祭の準備で忙しくて

文化祭が終わっても
しばらくばたばたしてたから

疲れが溜まってたんだと思う

一段落してほっとした今、それが体に現れた感じ


「……だからって、何で今…」


ちょうど
ひさとさんの家に向かってる最中だった

家までもうすぐって所で急に症状が悪化して


「…っ」


めまいがしてその場にしゃがみこむ


……どうしよう


体が重くて……動かせない……


全身熱くて、頭がぼーっとして


………意識が飛びそう


「……いろは?」

「……、」

「やっぱり
どうしたの?具合悪い?」


そのままうずくまっていると
すぐ傍からずっと聞きたかった相手の声

のろのろと顔をあげれば
しゃがみこんで私の様子を窺うひさとさんがいた