ことほぎのきみへ

レシピ考案の皆と別れて
今度はチラシ作成班のふたりの所へ向かう


「進んだ?」


教室の一角で話し合っていたふたりに声をかける私に視線を向けたふたりは
お手上げだと両手をあげて首を横に振る


「構図がなー…意外と難しいんだよ」

「文字だけなら簡単に出来るけど
それじゃ新聞記事みたいだし
かわいい感じでって注文きてるから」


真っ白な用紙を見てため息をつくのは
クラスメイトの長月(ながつき)君

スマホでレイアウトの画像を眺めながら
頷いたのは真白(ましろ)ちゃん


「書く内容は大体決まってんだけど」

「メニューとか、値段とか
どこでやってるとかね」

「あ、作るのはボールドーナツに決まったよ
ただ、メニューとかは今から考えるから
まだ書けないや」


言いながら空いてるイスに腰掛ける


「おっけー、まあ今日は
レイアウト画像あさって
良いのあったらパクろうぜ」

「そこまで急ぐ必要もないしね」


チラシ作成は必要な情報が得られないと
先に進めないから

その日は、何を書くのか
どんなデザインにするかを話し合って解散した



……



今日の作業が終わったあと
ゆうりに付き合ってもらって
雑貨屋さんをめぐった


見るだけ見てまわった後
ゆうりと甘いものを食べて帰ることになった


「はー……楽しいけど、やっぱり疲れるー…」


手近なカフェに入って
店員さんに通された席に座るやいなや
ゆうりは深くため息をついて脱力した


「ゆうりは衣装係だもんね」

「一から手作りって中々しんどいよ
まあ、家庭科部の子達がいるから
なんとかなりそうだけど」