トキ「な、何でそんなこと言うんですか？」


アオ「だってさ、アイツらケバいっていうか」


お前がいうな。


といいそうになった。


危なかった、殺される。


アオ「まあ、俺が言えたもんじゃないか。」


そういって、笑った声がした。


海沿いの道は、潮の香りがして、いい気分。


それと同時にアオくんの


カッターシャツの匂い


もした。


アオ「なあ、俺のこと怖い。？」


信号が黄色から赤になった。


そういう、タイミングは凄くもどかしかった。


トキ「いや、え、あ、別に。」


アオ「トキちゃんっていつもそんななの？」


トキ「いや、男の人と話すのが苦手で」


アオくんは笑いながらそっかそっかと言った。


意外とアオくんは笑う人なんだな


って思った。


青になった。


少し奥の方に入ってから、


トキ「あ、ここらへんで大丈夫です。」


アオ「OK。」


トキ「ありがとうございました」


そう言って私はバイクから降りて


無理やりだけど、ニコって笑ってみせた。


アオ「楽しかった。いい記念になったよ。」


そういって、頭をぽんっとしてくれた。


少しどうしたらいいか分からなくて止まった。


アオ「ねえ、やっぱりもうちょっとここで話さな


い？」


私はコクリとうなづいた。



アオ「学校ではソラって言う奴と普通にはなせん


の？」


トキ「はい。」


アオ「あんま、無理すんじゃねーぞ。」


トキ「あの、アオくんさんはヤ、ヤンキー？」


アオくんはブッと笑って、


アオ「そうじゃなかったら、こんな格好してるの


クソダサいだろ？」


トキ「ヤンキーって、もっと怖いのかなって思っ


てました。」


アオ「そうだよな。そう見えるわな。」


トキ「その目の下の傷は？」


アオ「ああ。これはまあ、？」


っといって、喧嘩して怪我したというジェスチャ


ーをした。


トキ「喧嘩って楽しいですか？」


アオ「んー。トキちゃんは、何かを意地でも守り


たいってもんはあんの？」


トキ「え、いや、特に。」


アオ「なら、俺の言うことはまだ今はわかんねえ


だろうな。」


トキ「いつか、わかる時って来ますかね？」


アオ「来る。100来る。トキちゃんにも」


トキ「分かったらどうなるんですか？」


アオ「その為ならなんだってするようになる。人


目も気にしないほどにな、夢中になれる」


目の下に傷を負っているアオくんは


私よりも大人にみえた。