はじめては。

あの日から数日、ミオの様子がおかしかった。
カンナに何か隠しているみたいに...。

カンナは気になり、ミオに何か隠していないか聞いてみた。

すると...
「私、援交してるの。」と、戸惑いながら話す。

「なんで援交なんかしてるの?タバコ?」

「違う、カンナと2人で暮らしたかったから」

「どういうこと?」

「カンナが前に2人でルームシェアしたいって、だから、お金貯めたら出来るかなって。でも私、まだ13歳だし、バイトもできないから...」

ミオは13歳で、レイプという形で、大切な処女を奪われた。
その気持ちは、カンナも痛いほど分かる。
カンナも、ミオと同じ13歳の時にレイプされている。
でも、自分が気まぐれに言った事で、年下の女の子が大人達に抱かれて頑張っている。

そう思うカンナの口から漏れた言葉は、

「私も頑張るから、ごめんねミオ」だった。

どこから間違えたのかすら分からないまま、私達は進むしかなかった。
進まなければ、何もかもなくなってしまうような気がして、とても怖かった。