【短編】キミに伝えたい好きがある

私も逃げるように駆け出していた。


だけど、私は足が遅いからすぐに彼に追いつかれ、いや追い越されてしまった。


は?遼ちゃん、なんで追い越しちゃうの?


ここは私を捕まえてくれるべきなんじゃないの?って疑問に思ったけど。


彼は追い越すときに私のカバンを取り上げ、そのままスピードを緩めないで走っていってしまう。


「遼ちゃん、カバン返して」


ゼーハー言いながら、正門前で待っていた彼に抗議しょうと睨んだ。


「富田、怒ってる?」


「怒ってるに決まってるでしょ」