【短編】キミに伝えたい好きがある

だけど追いかけてきてさえくれないなんて、ちょっとショック。


意志の弱い私は、立ち止まって振り返る。


どうしよ、やっぱり私から謝ろっかな。


だけど、振り返った先には彼がれいの女の子達と話している姿があって、ずしんと胸が痛んだ。


なに、あれ、ひどいよ遼ちゃん。


彼はその子達にぺこっと頭を下げるとこっちに向かって勢いよく走り出した。


サッカー部1の俊足の遼ちゃんは走り方もサマになっていてカッコいい。


って、見惚れてる場合じゃない。


もう知らないよ、遼ちゃんなんて。