【短編】キミに伝えたい好きがある

そういうとこも大好きなんだけど。


こんな素敵な男の子が、私と付き合ってくれてるだけで幸せだけど、でも。


こんな時は、やっぱり寂しいよ。


「遼ちゃん、早く行こう」


彼の腕にしがみつくようにして、その場を立ち去ろうとした。


彼女達の方をチラッと流し目で見ると、この前手紙を渡してきた女の子が悲しそうに俯く。


ちょっと罪悪感で胸が痛むけど、このくらいしないと諦めてくれないような気がした。


私って、やな女。でも仕方ないもん。


「遼ちゃん、これからは、さっきの子に絶対顔を見せちゃダメだよ」