【短編】キミに伝えたい好きがある

「早乙女、おまえ、いい加減にしろよ、俺の彼女だってわかってて、富田に何しょうとしてたんだ?」


聞いたこともないような彼の低い声に、身が縮まる思いだったけど、なんだか違和感があった。


サッカー部の可愛いマネージャーのアキちゃんが一体どんな悪いことしたっていうんだろう。


彼の怒ってる意味がさっぱりわからない。


「やだー、久我先輩ったらどうしたんですか?こわーい」


言葉ほど怖がってもいないようで、アキちゃんはからかうように、クスッと笑う。


「おまえ、2度と富田にかまうなって言ったはずだぞ。またふざけた真似しやがって」