彼女は、すぐそばで私達と同じように見学している女子のグループにチラッと視線をむける。


向こうも、こっちに気づいているみたいでさっきからたまに繁々と見られていた。


多分、遼ちゃんのファンの子達だと思うんだけど、そのほとんどが、1年生みたいだ。


「遼ちゃんってカッコいいからモテるのも仕方ないんだ。
どうして私なんかと付き合ってくれてるんだか不思議なくらいだよ」


つい、愚痴みたいに呟いてしまったら、アキちゃんは握っていた手をギュッと強く握り優しい笑顔を向けてくれた。