ご飯を食べ終えて、
俺が皿洗いをしていると、
穴が開くのでは?というくらい視線を感じる。
皿洗いを終えてその視線の主に、
目を向けると、
すぐに視線をそらされる。
なんだろ、期待するし、欲が出る。
ゆっくり近づく。
近づくにつれ、
美夜が固まる。
ソファに座る美夜の横に座ると、
美夜の緊張が伝わる。
「美夜?」
「…な、なんですか?」
視線を合わさずに返事が返ってくるから、
少し意地悪する。
美夜の首筋に冷蔵庫から出して持ってきたビールを当てる。
「みゃっ!」
…。
猫…?
笑いをこらえていると美夜がプルプルと恥ずかしさで震えている。
「ぷはっ、すげえ声!」
こらえられなくて大爆笑すると、
「…仕返し…です…」
ゆっくり、遠慮がちに美夜が俺の背中に手を回す。
…美夜の習性なのかな。
一度気を許すととことん甘え始めるの。