「晴翔くん聞いてる?美夜ちゃんとは付き合ってんの?って聞いてるんだけど…」

さっきの美夜の行動に心が奪われていて、

気づいたら美夜を目で追っている。

バイトの件は驚いたし、

言ってくれないのか…って思ったけど、

美夜はわかってくれたし…

美夜がやりたいことは応援したいし…

会える時間減るのかと思うとすげぇ複雑だけど、仕方ない…

愛菜が話しかけてきてもイマイチ会話に集中できない。

「いや、付き合ってはない…」

「というか、美夜ちゃんのお友達も若すぎるし、もしかして高校生?」

「それはおいといて…休日返上してまで打ち合わせに来たんだ。俺のせいで開始遅れてごめん、始めよう。」

クロくんに頼んだコーヒーを受け取って、打ち合わせを始める。

愛菜は不服そうではあったが、

俺の機嫌を損ねるのは得策ではないと思ったのか、

大人しく打ち合わせに入ってくれた。

1時間くらいすると、

結菜ちゃんたちが帰る気配がする。

顔を上げると、3人がお辞儀してピースして去っていく。

…完全にネタにされてんな。

まぁいいけどさ…。

それからまた打ち合わせを進めて1時間くらいしてようやく終わる。

「よし、これでいいかな。打ち合わせありがとう。お疲れ。」

と書類をまとめて、立ち上がる。