飼い主の溺愛


「美夜、仕事慣れたのか?」

湊に聞かれて、

「まだまだ迷惑かけてるよ〜」

と答えると、

「言うほどじゃない。ちゃんとできるようになってるから平気。」

とクロくんがフォローしてくれる。

「美夜ちゃんのバイト着可愛い〜、このシックな感じでここにフリルあるのいいなぁ〜」

と結菜はバイト着をまじまじと見ながら、

わたしにも似合ってると声をかけてくれる。

優しい。

「美夜、椎名さんには話したの?」

湊たちの注文を聞きながらメモを取っていると、

廉斗が尋ねてくる。

う。

「言えてなくて…いっそサプライズにしようかと…あ、結菜はチーズケーキでいいの?」

「えー、椎名さん心配するから言っとくのがいいと思うけど…」

私だってそう思うけど…

やっぱ今日帰ったら言おうかな…

注文を取り終えて、

一度席を離れたらまたチャイムがなる。

ドアの方をみると、

「え。」