それから二人でロールキャベツを食べて、
午後からは買い物に行くことになった。
あの家から椎名さんが荷物を持ってきてくれたとはいえ、
必要なものが全然足りないからだ。
私は今まで必死に貯めた自分の貯金額とにらめっこする。
何を優先して買うかを悩みながら、
外に出る準備をした。
服は椎名さんのお姉さんから貰ったものはもったいなくて着ることができなくて、
もともと持っている服にした。
着替えて、髪の毛をお団子にして、
リビングに向かうと椎名さんは驚いた顔をしていた。
「美夜にすごく似合う…その服…どこの?」
今まで服のメーカーなんて聞かれたことなかったから、
少し驚く。
「んーと、…忘れちゃいました…」
「そっか、そのブランド他にも持ってるの?」
興味津々って感じ。
目が輝いてる。
椎名さんって私の髪の毛してくれたこともあるし、
今も服に興味あるし…
スタイリストか何かなのかな?
あれ、でも会社経営ってこの前言ってた…?
謎だなぁ…

