私は荷物をまとめて、玄関において、
湊に、駅で待ち合わせしよ!と、ラインしておく。
湊からすぐ了解のスタンプがきて、ホッとする。
もう一度、リビングに戻って、
椎名さんを呼ぶ。
「どうした?うるさくて寝られない?なんか飲み物作ろうか。」
「あっ、いえ。…あの、今から出かけてきてもいいですか。」
椎名さんは目を見開いて、
時間を見る。
「どこ行くの?この時間あぶないよ?」
少し怪訝な顔をしていて、
今まで見たことがない表情だ。
「えっと、結菜が4人でお泊り会しようって…湊と駅で待ち合わせしてるので…大丈夫です…いいですか?」
「お酒飲んじゃったから送れないし、駅まで近いとは言え、こんな夜中は流石に送り出せないよ…」
心配そうな目。
椎名さんなら、あの3人とだし、すぐにオッケーしてくれると思ってた私は少し戸惑う。
そう…だよね。
心配かけるし、迷惑にもなるか…
でも…行きたい…
今日部屋に1人は絶対に嫌…
どうしよう。
諦めるしかないのかな…
握ったスマホに力を入れると、
ちょうどタイミングよくまた電話がなる。

