椎名さんに迷惑をかけない。

ここで思い出して変な行動取っちゃうと椎名さんが困る。

私は小さく息を吸う。

「あ、えと、私帰る場所なくて…それで、えっと…椎名さんのご好意に甘えさせてもらってて…」

笑いながら言う。

「えっと…「俺が美夜にいて欲しいから、無理やり連れてきてんの。これ以上なんか聞きたい奴は退場な。」」

椎名さんが私の前に立って、

真面目なトーンで言い切って、

最後は場の雰囲気を悪くしないように、

笑いながら言う。

皆さん、

「悪かったって、興味もって〜」

「気になったから〜」

と言いながら、私にごめんねと一言くれる。

ふと愛菜さんの方をみる。

っ…

冷めた目で私を見ていて、

いくら鈍感な私でも理解した。

ああ、愛菜さんにとって私は邪魔な存在なんだ…

「美夜、気分大丈夫か。ごめん、ほんと。今日はもう部屋戻ってていいから…」

椎名さんがゆっくり私の手を取って、小声で言う。