お茶を出し終わったら、

おつまみになりそうなものを探して、

簡単なものを作っていく。

私はお酒は飲めないけど、

あの家でよく作らされた。

あぁ、役に立つなんて…なんだか複雑だ。

自分の腕を自分でぎゅっとにぎる。

思い出すな、大丈夫。

「美夜?どうした?」

「っ!あ。いえなんでもないです。これ、おつまみにどうぞ。」

「え、いいのに。アイツらなんてほっとけば…勝手に上がってきたんだし…」

「椎名さんの大事なお仕事仲間さんですから!」

それにしても改めてみると綺麗な人が多い。

なんか、大人だなぁ…

仕事仲間…か…

私と椎名さんはなんていう関係なんだろ。

ペットと飼い主…かな。

「え!すごいねぇ、おつまみとか簡単に作れちゃうんだ!綺麗だし、すごいモテそう〜」

中でも一番大人な雰囲気を持った女性が私たちの会話に混ざる。

えっと…愛菜さん…だっけ…

綺麗だ。モデルさんとかかな…