3人は黙って私と椎名さんを見比べてる。

「えっとこちらが、お世話になってる、椎名晴翔さん。」

「よろしく。」

3人は慌ててお辞儀する。

「で、こっちが、幼なじみの結菜、湊、廉斗です。はい、おしまい、椎名さんもう大丈夫です。」

私は慌てて、帰るように促す。

が、

「いいね!美夜ちゃんよくやった!」

と、結菜ちゃん。

「ほぉ、美夜ついてんなお前。」

と、湊。

「想像以上。」

と、廉斗。

やばいやばい。

早くここから離れないと!

私は意識せずに椎名さんの背中を押して車に向かわせる。

「じゃ、じゃあまた明日!」

「ちょっと美夜ちゃん!待ちなさい!」

椎名さんは抵抗するわけでもなく、そのまま動くこともなく、私をじっと見ている。

…?

でもそんなこと気にしてられない。

椎名さんの手を取って、走ろうとする。

思いっきり逃げようとするけど、

椎名さんは動かない。

え。

椎名さん…?