お昼の時間になって、

お弁当を開くと、

周りにやつらが集まってくる。

「え、弁当!?誰の誰の!新しい女!?」

一番うるさく絡んでくるのが秘書兼この会社の事務をすべて担っている恭介。

「ちがう、うるさい。」

「えー俺にも紹介してくれてもいいじゃーん!」

ぶちぶち言いながら、

みんなに届いた弁当を配っていく。

俺の分もたべれると喜んで二個手にとって最後に自分の席に戻っていった。

周りもニヤニヤしながら俺を見る。

でもそんな目も気にならない。

美夜の弁当美味しいな…

料理うまいよなぁ、と今日の朝食も思い出しながら思う。

学校では友達いんのかな。

居場所あんのかな。

心配…

今日仕事終わったら迎えいく…か?

いや、でも、

大丈夫ですって必死に断られるのがオチだな…

と考えていたら、スマホが鳴る。

『幼なじみが椎名さんに会いたいってしつこくて…いつでもいいのでお時間ある時あれば一瞬だけあって貰えますか?』

しつこくて、とか、なんか美夜が言ってるの想像つかないけど、

幼なじみって言ってるし気を許してるのかな。