でもこの感じ、嬉しいな。

心配かけて申し訳ないけど、

心配されて嬉しいなんて、

性格が悪いのかもしれない。

ふっと笑うと、

「反省、してないよね?」

ひっ。

廉斗が目敏くみていて、

説教が続く。

「で、その椎名さんは何者なの?だってすごくない?」

「それな。24歳でそんなすごい家住んでて、美夜を養えるって…」

結菜と湊の言葉に同意する。

そうなのだ。

私の荷物を取りに行った時、

両親からお金を渡されて、これで警察沙汰にしてくれるなよって言われたらしい。

なかなか教えてくれかったけど、

絶対嫌な気持ちをさせてしまったと思う。

でも、椎名さんはそのお金を受け取らずに、帰ってきたらしい。

そこからお金の面倒まで見てもらってしまっていて、私は本当にどう恩返しすればよいのか迷っている。

「んー、まだ出会って3日?とかだから詳しく聞けてないんだよね…」

「それもそうか」

と3人も納得する。

「えーでもカッコいいなら見てみたいなぁ〜!」

結菜は、会う気満々だ。

うーん、椎名さんなんて言うかなぁ…