飼い主の溺愛


歯磨きを終えて、軽く身だしなみを整えた椎名さんがダイニングにやってくる。

私は準備した朝食を並べていく。

昨日、色々教えてもらって、

今日から私が台所に立たせてもらえることになった。

朝ごはんは、今日は洋食。

コーヒーを入れると、

「さんきゅ。」

と笑顔が返ってきて、

どう返答するのが正解なのかと迷ってしまう。

昨日、心に決めたのだ。

ここまで至れり尽くせりでこんな私のお世話をしてくれている椎名さんに、

妹としてでもペットでもなんでもいいから、

尽くして恩返ししようって。

私も一緒に朝ごはんを食べながら、

昨日の決意を思い出す。

「美夜は南高だったのか。ここからだと電車…かな?車で送ってく?」

く、車!?

「いえ、電車でいきます。前のとこより二駅分近くなったので…あと、ここから乗る友達もいるので大丈夫です。」

「わかったわかった。気をつけてな。」

電車で行くと珍しく早口で話す私に

苦笑いしながら椎名さんが答える。

だってこれ以上お世話になれないし…