スッキリした満足感に浸れてたのはほんの数分。
だんだんやったことの大きさと
恥ずかしさと
2人のこれからの話と
離してる時にまた何かあったらっていう不安感に
苛まれてくる。
「白石。」
あっ、
「あ!ごめんね、巻き込んで!あと手も!」
慌ててクロくんの手を離す。
するとクロくんは少し考えて、
もう一度今度は自分から私の手をとる。
…?
「あの、?」
「白石は椎名さんじゃないとだめなの?」
「え、…」
えっと、
どう答えるのが…
いやでもここで向き合わないのは違うかな…
「うん…」
「そっか、俺は白石がいいって思ってるよ、それだけ知っといて。椎名さんがまたなんかしたら俺いつでも白石もらうから。」
え。
「え、あ、え、…」
さすがに鈍感な私でもわかる。
「ようやく理解したならいいや!お菓子買いに行こうぜ。」
「え、うん!ありがとう!」
「ん。」
これはクロくんの優しさ。
気まずいと感じさせないための。
そして、彼からのメッセージ。
諦めないけど、
でも私は私で頑張れって言ってくれてるんだろうな…

