「美夜、さっきの…何?」

何…って…

「私もまだ整理できてなくて、でも、あの、「好きだよ。俺の方がもっと。」」

え。

「ほ、ほんとですか?…い、いつから…?なんで?でも、由梨さんや愛菜さんは?」

疑問だらけの私に、

困ったように椎名さんは笑いながら、

1つ1つ教えてくれる。

「本当だよ?出会ったときには惹かれてたと思う。なんでかどうかはわからないくらい、全部美夜が可愛いと思うんだ。愛菜と由梨さんは仕事仲間だよ?」

じわじわと実感する。

「椎名さんは私が…好き?」

「うん、好き。」

「わ、私も椎名さんが好き…です。」

「うん、ありがとう。」

ギュッと抱きしめられる。

なぜかわからないけど、涙が出てきた。

椎名さんはその涙を優しくぬぐってくれて、

「私、椎名さんを独占したいって思ってるんですよ…?」

「嬉しい。俺も美夜を独占したい。」

まっすぐ目をみて言ってくれる。

…こんな幸せでいいの?