こんなに至れり尽くせりでいいのかな…

作ってもらったお昼のパスタを食べながら考える。

椎名さん…随分大きくて高そうなマンションに住んでるけど、

若そうだし…何者なんだろう…

「あの…椎名さんは何才ですか?」

「んー、俺?24だよ?」

24…

普通24才ってこんなとこ住めないよね?

うーん、と考える。

「美夜、とりあえず姉に使ってない服持ってきてもらうことにしたけど大丈夫?」

お姉さん…

昨日のお礼いわないと…

「ありがとうございます…」

何から何まで本当にお世話になりすぎだ。

何から恩返ししていけばいいんだろ…

服…あの家にはお気に入りの服もある…

けど、取りに行くのが怖くて、

椎名さんにも言い出せなかった…

諦めるしか…ないよね…

「ご馳走さま〜、なんか飲む?」

食器を運びながら椎名さんがいう。

「あ!大丈夫です、お皿洗いさせてくださいっ」

せめて、と思って口にだす、

けど、

「じゃあ明後日からお願いしようかな。今日はまだ熱下がったばっかだし、無理しなくていい。」

ってかわされてしまった。

うぅ…何もさせてもらえない…