少しの沈黙。

どうしよう。

「美夜ちゃん?椎名さんもう行っちゃったー?」

結菜の声がして、振り返ると、

長くいなくなってた私を心配して、

様子を見に来てくれたみたい。

どう答えよう、

そう考えてたら、

「ごめん、結菜ちゃん、美夜少しだけ借りるね!」

って椎名さんが答えて、

私の手を引いて自分の部屋に連れて行く。

…え?

「了解です!」

なんて、結菜はニヤニヤしながらグッドサインをみせて、リビングに戻ってく。

え、え?

椎名さんの部屋の扉を椎名さんが閉める。

そして、ゆっくり近づいてきて、

また手を引いて、ベッドの近くにいく。

「し、椎名さん…?」

椎名さんは黙ったまま。

「あの、ごめんなさい、わがまま言って…もう言わない…ので、」

「美夜、おいで?」

ようやく声をかけてくれた椎名さんは、

手を広げて、優しい目で私を見つめてくれる。

怒ってない…?