美夜は少し戸惑っているみたい。
それがひどく俺を安心させる。
「今俺、必要ないみたいだから、休憩がてら、だよ。大丈夫、クロくんは勉強は?」
「俺、成績は悪くはないので。」
と返してくる。
そのクロくんの発言に湊くんが文句を言う声がする。
火花が散るってこんな感じなのかな、
と自分でわかるくらいに今俺たちは周りから見たら、
美夜を取り合ってバチバチしているのだろう。
うーん、どうするか…
考えていると美夜が、
「ひ、1人で大丈夫です…」
と作業を再開する。
「あの、由梨さんと椎名さんってお付き合いされてたんですか。」
っ!
なんてど直球。
周りもみんな聞き耳を立ててるみたいに静かになる。
美夜に視線を移すと、美夜の動きは止まらない。
…気にしてない?