ひとしきりいじられて、

ようやくまた勉強に。

今度は集中して教えていると、

クロくんが横でつぶやく。

「やっぱ好きなんじゃねーの。」

なにを、と聞こうとして理解する。

好き…

ぶわっと身体が熱くなる。

やっぱりこの椎名さんへの独占欲とか、

近づきたいって感情は、

「そ、そうなのかな」

「っち。面白くね〜」

クロくんがボソボソという。

「え、なに?」

「なんでもない。」

…?

でもやっぱり、

椎名さんへのこの気持ちは、

す、

好きというやつなのでしょうか…