「…面白い、なんて、俺初めて言われたぞ」

「嘘ッ?よく言われない?」

「言われねェって」



そうかなー、と考えるこいつは、本当に阿呆だと思う。俺が面白ェって…んなわけねぇだろ。

考え込むこいつの姿を少し観察してると、



「フゥ~、それじゃああたし職員室言ってくるわね~」



一仕事終えた美佐子が、また新しい資料を持って立ち上がった。



「仲良く留守番してるのよ♪」



そう母親のようなことを言い捨てて、保健室を出て行った。



当然、残るのは俺と――



「行ってらっしゃ~い☆」



呑気なこいつだけだ。