だりぃ

うぜぇ

気色悪ィ

反吐が出る



この腐った世界が。




「テメェかァ…?昨日俺のツレを可愛がってくれたのはよォ?」

「あぁ?」



見たことのない汚い面が、後ろに5人の男を引き連れて俺の前へと立ち塞がった。

明らかに柄が悪ィ連中だ。

なんて、俺が言える言葉じゃねぇが。


俺はそれに一つも表情を変えず、そのまま無視してそこを通ろうとするが、勿論簡単に通すはずも無く、

最初に声をかけた頭のような男が俺の胸ぐらをつかんだ。



「おうおう、この俺を無視するたァ、高校生の分際でいい度胸してんじゃねぇか兄ちゃんよォ?

今日は昨日の礼を返しに来たんだ、ありがたく思いなァ!ヒャハハ!!」

「…そーかよ」



俺は男のその言葉に、にやりと笑った。

それを見て、男を一瞬表情を怯ませた。





暇つぶしにどっかのチンピラを殴れば、今みてぇに馬鹿な親玉が釣れることがある。

俺にとっては一石二鳥だ。


暴力はイケナイ?


知らねぇなァ、そんな戯れ言。

生憎俺はそんな綺麗事の下なんかに生きちゃいねぇ。

俺にしてみれば全部、腐った野郎の腐った言い分だ。


俺はただやりてぇことやって暇つぶしてるだけだ。

何が悪い?


俺の時間を俺のいいように使って何が悪い?

こっちの勝手だろうがよ。



弱ぇ奴はただ殴られてればイイ。ただ俺に怯えてればイイ。


己が全て。


なぁ、そうだろ?