4年前。

桜散るあの日、私達は卒業をした。

白い校舎は桜の花で薄桃色に染められて、沢山の人に祝われながら、アーチをくぐって学校をでた。

3年間過ごした校舎は初めて来た時と変わらずに、強いていえばすこし目線が高くなったかなってぐらい。

最後の登校日、最後の下校、毎日あの人と一緒に帰った帰り道。


「せんぱーーーい！！」


不意に声が聞こえ振り向くと息を切らしながら駆け寄る部活の後輩がいた。


「先輩！！！制服のボタンをください！」