そこから地獄のような人生が始まった。


転校先。茶色い制服に綺麗な校舎。


絶対にいるわけのない、蓮と葉由を探してさ迷い歩いた。


……いない。いるわけがない。


虚しくて吐きそうになる。


あ……そうだ、俺は転校したんだ。


すぐ会えなくても、この世界のどこかにいればいいじゃん。


そう思って、ハッとする。


何言ってんの。蓮は……もういないのに。


葉由の中にだって、俺はいない。


――存在しない。




なにもない。
俺が、あの日、なにもかもぶち壊したんだから。