まるで小さな子供にやるその動作に、張りつめていた自分の気持ちが解れて行くのがわかった。

「今こんなことを聞くのはおかしいが…もしかして、見合いをしようと思った理由はそれか?

たった今、君が話したことから僕と見合いをしようと…」

宇奈月さんの質問に、私はコクリと首を縦に振ってうなずいた。

「そうか、そう言うことか…」

納得をしたと言うように呟いた宇奈月さんに、
「情けない話ですよね…。

友人と元カレに裏切られたことでヤケになって、お見合いだなんて…」

私は自嘲気味に呟いた。

「バカですよね、本当に…。

宇奈月さんの言う通り、後々で苦労するだけなのに…って」

「…ああ、確かに言ったな」

宇奈月さんは覚えていたのかと、恥ずかしそうに呟いた。