夫婦関係が修復不可能なくらいに悪化してしまった理美と隆介は、ついに離婚をした。

菅谷さん曰く、離婚した彼らは見る影もないと言うくらいに落ちぶれていた…とのことである。

当然のことながら、私は彼らを結婚式に呼んでいなければ招待状も渡していない。

もう彼らとは一生会わないし、一生関わらないと決めている。

控え室のドアがガチャッと開いて、
「結香」

宇奈月さんが中に入ってきた。

ウェディングドレスと同じ純白のタキシードに身を包んだ彼は髪もアップバンクにしたと言うこともあってか、いつもよりも雰囲気が違って見えた。

どうしよう、今までの中で今日が1番かっこいい…。

そう思ったら、心臓がドキドキと早鐘を打っているのがわかった。

「う…あっ、迅さん」

私は彼の名前を呼んだ。