夢を見ているのかと思った。

宇奈月さんが2人に手を下した理由はもちろんのこと、彼から“好き”と告白されたことに驚いた。

「結香」

宇奈月さんが私の名前を呼んだ。

「はい…」

返事をした私に、
「1ヶ月の同居期間が終わったら、僕と結婚を前提につきあって欲しい」

宇奈月さんが言った。

私の心臓がドキッ…と、鳴った。

「…い、いいんですか?」

そう言った私の声は震えていた。

嬉し過ぎてどうにかなってしまいそうだ。

「君じゃなきゃダメだと思ってる」

そう言った宇奈月さんに、
「はい、喜んで…」

私は答えた。

宇奈月さんは微笑むと、私を抱きしめた。

私は彼の背中に自分の両手を回して、その躰と温度を確かめた。

お互いの顔を見つめあって…そして、どちらからともなく唇を重ねた。