「どうして、そんなことをしたんですか…？」

そう聞いた私に、
「僕が許せないと思ったからだ」

宇奈月さんは答えた。

「君の許可なく、元彼に勝手に手を下したことは謝る」

「…そう言うことを言って欲しい訳じゃないです」

謝るとか謝らないとか、そんなことは聞いていない。

「私は関係のないあなたがどうしてしたのかと…」

「関係ある」

私の質問をさえぎるように、宇奈月さんは言った。

「えっ？」

宇奈月さんは私の顔を見つめると、
「君が好きだからだ」
と、言った。

「私が、好き…？」

「君が好きだから、君を平気で傷つけて裏切った彼らを許せないと思ったから、僕は手を下したんだ。

あの時に君の告白に答えることができなかったのはまだ途中だったから、すぐに答えることができなかった」

宇奈月さんは言った。