【エピローグ】

ー新sideー
「新、早く行こう」

「あぁ」

怜奈が亡くなって早くも2年が過ぎた。
そして今日が怜奈の命日。

「怜奈ちゃん、元気にしてるかな?」

「さぁ、どうだろうな」

怜奈の最後を見届けたのは俺、1人だけだった。
だからか。
怜奈はいつもより素直だった。
怜奈が好きで好き過ぎてまわりなど見れていなかった。

「怜奈ちゃん、1年ぶりだね」

そう言って線香をあげてどけた。
その後、響は水を持って来ると言って、俺と怜奈のふたりになった。

「怜奈、久しぶりだな」

当然、なんの返事も帰ってこない。

「俺、もう高校2年生になったんだ。いっぱい勉強して響と同じ高校に合格したんだ。怜奈とも一緒に、行きたかったな」

話終わったちょうどいいタイミングで響が戻ってきた。

「お待たせ」