【生きられないから】

いろいろ考えているうちにあっという間に放課後になった。

「はぁ………」

芹ちゃん………嫌いにならないでくれるかな?
私は握っている拳にさらにちからを込めた。
芹ちゃんが離れていくのが恐い。
けど、芹ちゃんを傷つけるのなら私は芹ちゃんを手放すよ。

ガラッ

「ごめん、お待たせ!!」

「ううん、大丈夫だよ」

とうとう来ちゃったか………。
恐いな………。

「芹ちゃん」

「大丈夫だよ!聞く準備はできてるよ!!」

「………」

ふふっ。いつもの芹ちゃんだ。
芹ちゃん、私ねー。

「半年後には死ぬんだ」

「………えっ?」

「私ね生まれつき体が弱いの」

「でも………普通にっ」

「体弱いけど、私ね………体動かすの大好きなの」

好きになったのは………幼なじみ二人のおかげ。

「あの二人と出会って私は変われた。真っ暗な世界から私を救ってくれたの。だから私は………いつの間にか二人と一緒にいるのが楽しくて病気のことなんか忘れてた」

「二人………って?」

「私の幼なじみの新と響だよ」