美「………ん…」
ぼんやりと天井を見ながら美音はゆっくりと目を覚ました。
「「「美音!」」」
俺らが心配で声をかけるとクリクリした目を潤ませながら美音は口を開いた。
美「知ってたよ…私。」
優「美音……」
美「でも…言わないのは何か訳があるのかも…って」
美「でもね…言わないからこそ突然捨てられたらどうしようって。」
んなわけあるわけねぇのに…
美「この場に私がいたらもっと迷惑がかかるかもって思って…でも…」
美音の潤んでいた目から涙がこぼれた。
駿「でも…?」
美「お兄たちとの楽しかったことばっかり思い出しちゃって…」
優「なぁ美音、もう一度聞く。誰が捨てるなんて言った?誰が迷惑なんて言った?俺らそんなこと一言でも言ったか?」
優兄がそう言うと、首を振る美音。
優「俺らはさ、美音のこと大事だと思ってるよ。大事な妹だって思ってるよ。」
優兄がそう言うと、俺も湊斗兄も頷いた。
優「一人だと思うな。」
そこまで言うと優兄は優しい顔で微笑み美音の頭をポンポンと撫でた。