優「………ん。」
桜「……神崎先生?」
目が覚めるとそこは職員用の仮眠室だった。
あれ?
俺確か…
美音と中庭で散歩を……
優「美音!!」
桜「まだ寝ていてください!」
そう言ってきたのは看護師の桜庭だった。
優「いや、俺…」
桜「妹さんなら神崎先生…いや、湊斗先生が様子を見にいきましたよ。」
優「湊斗が…」
桜「はい。だから休んでいてください。」
何やってんだ俺。
美音のこと守って決めたのに。
桜「優也先生は妹さんに必死すぎますよ。」
優「そうか?年の離れた妹を持つと案外かわいいもんだぞ。」
俺がそう言うと桜庭の顔は少し険しくなった。
桜「優也先生はお優しいんですね。」
優「そんなことねぇよ」
桜「嫌になったりしないんですか?かなり体が弱いと伺ってます。」
嫌になる……?
優「なんで嫌になるの?兄弟なのに」
桜「だって…妹さんにつきっきりになっていたから倒れてしまったんですよ。」
優「これは俺がやったことであいつは関係ない俺の管理不足だ。」
桜「そんな…」
優「俺はもう大丈夫だから仕事戻って。」
桜「はい…」
俺がそこまで言うと桜庭は部屋を出て行った。
最近桜庭は美音のことにいちいち突っかかってくるから苦手だ。
それより美音は大丈夫だろうか。