優「じゃ、次は駿な。」

駿「ん。」


正直気が乗らなかった。

今日はなんとなくあまり体調が良くない気がする。


特にこれといって症状があるわけではないが……


ただ抵抗しても無駄だろうからそんなことはしないけど。


優「じゃ、次口あけて。」


優「はい。終わり。駿もよーく頑張りました!」


そう言って優兄は美音の時と同じように俺の頭を乱雑に撫で回した。


駿「ちょっ…やめっ……」


優「2人ともこんなに大きくなりやがって〜!!」


ったく……
こんな事しても俺は美音と違って喜ばないっつーの。



優「ま、ここだけの話な。」

今までの無邪気な顔とは違って急に真面目な顔になり俺の耳元でボソッと話始める優兄。

駿「なに?」


優「別に診察して喘鳴が聞こえるとかじゃねーけど、なんとなく今日の駿はなんか…心配だ。」

駿「……」



優「今日1日なんか少しでもおかしいと感じたら…」


駿「分かってる。」

俺は優兄の言葉を遮るようにそう言った。



優兄はいつでもどんな時でも俺ら兄妹の事をよく見ている。

ちゃんと見て来れてる上で、押し付けではなく、気持ちも考慮し選択肢を与えてくれる。


こんな人が兄貴だなんて本当俺恵まれてるな。




優「よし!!じゃあそろそろ行くぞ〜!!」

「「「はーい」」」




今日は絶対美音にとって最高の日にしてやる。




俺らは車に乗り遊園地へ向かった。