美「おはよう!」 


駿「あ、美音。おはよ。相変わらず起きるの遅いな。」


美「もう!駿介はいつも一言多いんだから!!!」


湊「また喧嘩して……。仲良しだなぁ。」


駿「別に仲良くなんて……」


優「ほら。出かけるからサッサと飯食って準備しろ。」


美「お出かけ?」


湊「今日はみんなで遊園地だよ♪」


美「やったぁ!楽しみ!!」


……でもケーキどうしよう。
いつ渡そうかな。


私が渡すタイミングを考えていると優也兄はみんなに見えないようにこっそり手招きをした。


優「実は今日はな、俺もとびきりの夕飯用意しようと思ってるんだ。早めに帰ってくる予定だから帰って来てから渡してやりな。」

バレてた……。

まぁ駿介にバレなければ良いんだけど。

美「優也兄ありがとう!」

私が笑顔で微笑むと、優也兄も少し嬉しそうだ。


そして意地悪そうな笑顔になりこう続けた。


優「んじゃ、食べる前に診察だけ頑張ろうな?」


美「…今日くらいしなくてもいいじゃんっ」


優「遊園地行くんだから頑張ろうな?」


美「……。」


私が明らか嫌そうな顔をすると優也兄は頭をくしゃっと撫でた。


優「とりあえず朝飯くっちゃえ!それから頑張ろうな?」


美「……はーい。」


遊園地は楽しみだけど、なんだか気が重い。


でも朝食はすぐに食べ終えてしまってあっという間に……


優「んじゃ、最初は美音からな。」

美「んー……やだぁ。」

駿「少しみるだけだろ。」

美「だって……」

湊「美音?お腹ポンポンして、お口あーんしたら終わりだよ?」

美「本当??……グスン。」


優「うん。本当。」

美「痛いこと絶対しない??」

優「美音が良い子に診察させてくれればしない。」

美「絶対痛いことしちゃやだからね!!」


優「はいはい。んじゃ、服捲って。」


私は診察を大人しく受けることにした。

でもやっぱり…不安だし怖い。

だって……

もし病院行かなきゃダメとか言われたら……っ



優「はいおしまい。よーく頑張りました!」


美「え?もうおしまい?」

優「おう。体調も良さそうだしな。」

美「痛いことも無し??」

優「お望みであればしましょうか?」


意地悪な顔をしてそう言う優也兄。

私が怒って頬を膨らますと
「ごめんごめん。」と言って頭をぐしゃりと撫でた。