デパートに着いた俺ら。


駿「美音何買うの?」

美「せっかくの旅行だから何着か洋服買っておいでって優也兄が。それに向こうは夏でも朝晩は冷えるからって!」


あ、そーゆーことか。


駿「じゃ、とりあえず服屋入るか。」

美「うん!!」



そう言って美音が入ったお店。


駿「ここ…メンズ服だけど。」

美「うん!私は割と服もってるし、優也兄、湊斗兄、駿介の服でも買おうと思って。」


…いやいや。
なんでそうなるの。


駿「美音は自分の服買うこと。俺らは自分で買うから!」


俺がそう言うとシュンと落ち込む美音。


…ったく。しょうがねぇな。



駿「じゃ、選んでもらおうかな。美音のセンスで…俺の服。」

美「え?」


駿「買うのは自分で買うけどっ!選んでよ、俺に似合いそうなやつ。その代わり自分の服買えよ?」


そう言うと美音の顔はパァと明るくなり

美「うん!!」

…と笑顔で答えた。





……単純かよ。

キラキラと嬉しそうに微笑む美音の顔を見ていられなくて俺はすぐに目を逸らした。









それからと言うもの美音のお買い物は止まる気配は無く、美音は俺の服と自分の服を選んでいた。




美「ねね!これとかどう?」

…そう言って選んだのは胸元にロゴの入った割とシンプルなフード付きのスウェットパーカー。



駿「おれ、こーゆーの好き。」

俺のセンスとかも考えて選んでくれる美音。

美「それでこれが私!」

……え?



駿「色違い?」

美「前はいつもお揃いだったのに大きくなってからお揃い着なくなっちゃったんだもん。」



「だめ?」と首を傾げる美音。

断れるわけもなく俺らはお揃いのパーカーを買った。


メンズ服だから美音がSサイズ、俺がLサイズ。