優「なぁ、駿。少し話そうか。」

俺はそう言って今日は使っていない俺の診察室へと駿を連れて行った。



優「俺もさ、お袋と美音に何があったか、何を話していたかなんて分からない。でもさ?美音の体の痣や傷を見る限り、俺らが思っている以上に美音の心の傷は深いと思うんだ。」


駿「うん……」



優「俺はお前がどれだけ美音の事を思ってるかはよくわかってるつもりだよ。」


俺がそう言うと駿は驚いたような顔をした。



…いやいや、見え見えだよ。

とは言わず。



優「ただ今の美音には時間が必要だ。ゆっくりでいいんだよ。あまり急がず、いつも通り接して、美音が心を開くのを待ってあげないか?」


俺がそう言うと駿はゆっくりと頷いた。





多分今心のケアが必要なのは美音だけじゃなくて駿もだ。


あんな美音の状況を見たら動揺だけじゃ済まないはずだ。






優「とりあえずここは誰も来ないから駿も少し休め。」


駿「ぅん…」



はぁ。
どうするかな。







俺が考えているとPHSがなった。


急患か??



優「はい、神崎です。」

看『優也先生どこにいますか!?美音ちゃんがいません!』

優「今行く。」






美音。美音。

どこに行ったんだよ。
お願いだから無事でいてくれ。